当院では、患者様ごとに計画をたてて診療をしております。
まずはじっくりお話をお聞かせください。
保険のきく診療、保険のきかない診療(一般診療)、両方とも対応可能です。患者様が来院されたときに初診コンサルルームでお話をお聞きし、「診療計画」を立てます。事前計画に基づいての診療ですので、治療期間、来院回数の減少にも繋がります。
一般歯科
・一般歯科とは?
一般歯科とは、虫歯や歯周病の治療、またそれらに侵された歯の修復(補綴治療)に対して処置を行う歯科診療を指します。
虫歯の治療
歯の神経(歯髄)の治療
歯の根の中の治療
歯にかぶせること
歯につめること
歯垢や歯石を除去すること
歯を抜くこと(抜歯)
入れ歯(義歯)
金属の詰めもの
コンポジットレジン(複合レジン)
セラミック
ハイブリッド
近年では矯正治療や審美歯科といった新しい治療分野が増えてきているため、これらとは区別して『一般歯科』と呼びます。 こちらでは歯科医院で一般的に行われる「虫歯治療」についてご説明いたします。
・当院で行う虫歯治療について
虫歯とは、お口の中の虫歯菌が作り出す酸によって歯が溶かされてしまう病気のことです。
虫歯は自然に治ることがなく、放置すれば症状はどんどん悪化し、最悪の場合、歯を削って虫歯の進行を止めなけらなければいけません。
当院では歯を残すため、まずはじっくりお話を聞き、患者様ごとに計画をたてて、個々の(一歯一歯の)治療を丁寧に行っていきながら、全体を見渡した計画診療により、必要最小限で早い治療をすすめることが可能です。
事前計画に基づいての診療ですので、治療期間、来院回数の減少にも繋がります。
例えば、一般歯科医院で5ヶ月掛かる治療内容でも、当院の場合は、1ヶ月ないし2ヶ月で歯垢歯石の除去、予防歯科的なことも含めて診療することができます。(※患者様個別に状況は異なります)
・虫歯進行段階と治療法
歯はいくつもの層が重なってできています。
歯の表面がエナメル質、その内側が象牙質、その内側が歯髄といって神経や血管などがあります。
虫歯は通常、どの層まで侵入しているかによってC0~C4の段階に分類され、治療方法が決まります。
“虫歯になりかけ”の状態です。まだ症状が無く穴も開いていない状態なので、
フッ素をぬって歯にミネラルを与え、削らずに「自然治癒」を図るのがベストです。
歯の表面のエナメル質が少し溶けた状態で、痛みはまだ感じません。
虫歯になった部分を削り、インレーという詰め物を詰めます。
コンポジットレジン(CR)というプラスチックを詰める治療方法があります。
虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで進行した状態です。
甘いものや冷たいものがしみたり、痛みを感じます。
虫歯になった部分を削り、インレーを詰めます。
虫歯が大きい場合、クラウンという被せ物をして治療します。
虫歯が歯髄(神経)にまで進行した状態です。何もしなくても激しい痛みを感じます。
この段階になると歯の神経を取り除いて、クラウンを被せる治療をします。
治療期間は1か月以上かかる場合がほとんどです。
歯のほとんどが無くなってしまった状態です。
この段階までくると、ほとんどの場合は歯を残すことはできません。
抜歯してブリッジや入れ歯、インプラントでの治療になります。
・虫歯の再発予防とメンテナンス
虫歯は治療をした後でも、適切なケアを怠れば再発してしまうリスクがあります。そのため、治療後は特に注意してお口の予防管理に努めなければなりません。
当院では患者様のお口の健康状態を維持するため、治療後には歯の効果的なメンテナンス方法について分かりやすくご説明いたします。また、定期検診にてお口のクリーニングを行うことにより、虫歯や歯周病になりにくい口内環境を維持するサポートを行っております。
歯科医院での定期検診とご自宅での毎日のケアを通して、お口の中を常に清潔に保つ意識を身につけていきましょう。
小児歯科
・小児歯科について
小児歯科は、乳歯の治療、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在している時期)の治療です。
お子様の乳歯は、成長過程でいずれ永久歯へと生え替わりますが、
乳歯のころの虫歯は、生え替わったあとの永久歯に大きな影響を与えます。
お子様の生涯にわたる歯の健康を守っていくためにも、
当院ではお子様のお口のメンテナンスを中心に行い、虫歯予防法をお伝えするとともに、
1人ひとりに合った最適な診療プログラムをご提供いたします。
もちろん、小児歯科の治療に置いて、親御さまの協力も必要不可欠です。
・乳歯から永久歯へ
①無歯期 出生から6~8ヶ月まで、乳歯の萌出が見られない時期
②乳歯萌出期 生後6~8ヶ月から3年まで、乳歯萌出開始から全乳歯列の完成するまでの時期
③乳歯列期 3~6年まで乳歯列が完成して最初の永久歯の萌出が開始するまでの時期
④混合歯列期 6年から 11~12年まで、乳歯と永久歯が交換する時期
⑤永久歯列期 12年以後、全乳歯の脱落が終わった時期以後
お子様の成長には個人差がありますが、乳歯は平均生後6~7ヶ月で、下顎中切歯が萌出し始め、2歳半ごろには、ほぼ全ての乳歯 (全部で20本)が生え揃います。
6歳ほどになると「6歳臼歯」と呼ばれる永久歯が生えてきます。「6歳臼歯」は顎の一番奥に生えてくるため、ブラッシングが不十分になりやすく、虫歯になりやすい傾向があるのです。
6歳臼歯を虫歯にしないためにも、ご自宅での適切な予防ケアと歯科医院でのメンテナンスが重要です。
・デリケートな乳歯の特徴
乳歯は永久歯と比べて、下記のような特徴を持っています。
歯のエナメル質や象牙質が薄く、虫歯になりやすい。
上記の理由により、虫歯に係ると症状の進行も早い。
永久歯よりも歯の中に占める歯随(歯の神経) の割合が大きく、虫歯になると歯随を傷める可能性が高い。
上記のように、お子様の歯はとてもデリケートな性質を持っているため、日々の予防管理と定期的なメンテナンスが必要となってきます。
・当院で行う小児歯科治療
歯に詰めること(金属やコンポジットレジン)
歯にかぶせること(乳歯冠や複合レジン冠)
乳歯の神経の治療
乳歯から永久歯へスムーズに移行するための色々な処置
補隙装置
矯正装置
プラークコントロール
フッ素塗布
これは、定期的に、器械的に除去してあげることが、虫歯や歯槽膿漏の予防のために必要です。その時期が3~6ヶ月に1度来院して、お口の中全体をみてケアすることが大事なのです。
当院では予防を常に視野に入れた診療を行い、患者様の歯を末永く守るためのお手伝いをしています。
・PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは?
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、特別な訓練を受けた専門家により、器具とフッ化物いりのペーストを用いて、全ての歯面の歯肉縁上および縁下1~3mmのプ ラークを器械的に選択除去する方法。
普段の歯磨きでは、歯の隅々まで汚れを落としきることは大変困難です。歯ブラシだけでは最大60%、フロスなどで80%ほどとされています。そこで、PMTCによって歯ブラシの届きにくい歯の裏側や奥歯、また歯と歯の隙間を優しく、丁寧に清掃していき、虫歯や歯周病を予防します。
また、お口の中で繁殖した細菌が作り出す「バイオフィルム※」を剥がすことが出来ます。このバイオフィルムは歯ブラシでは剥がすことは出来ません。
ここでのPMTCには、歯石や深い歯肉縁下プラークの除去および根面滑沢化(ルートプレーニング)は原則として含まないものとします。東洋医学に「未病を治す」という考え方があります。つまり病気がいまだ機能性疾患(半健康状態)のうちに、その発病にからむ様々な要因(年齢、体質、性格、行動様式、習慣、ストレスなど)を分析し、そのコントロールに努めることによって器質的疾患(既病)への進行を防ごうとするものです。
齲蝕(うしょく)・歯周病は不可逆性の病変ですから、その発病や進行を防ぐに勝る医療はありませんが、その原因療法がいまだ未成熟にある現在においては、ひとまずこれら歯科疾患を一種の生活習慣病(ライフスタイル病)としてとらえ、この「未病を治す」という発想を治療の根幹ととすることが、今後の歯科診療の進むべき指針の一つとなると思います。つまり、患者さんの生活習慣、食べ物の嗜好、唾液の量と 性質、咬み方・咬み癖・咬む時間、あるいは年齢(ライフステージ)や全身状態、社会的・心理的側面などに配慮しながら、徹底したメンテナ ンス(口腔ケア)を続けることが、従来のキュア中心の歯科医療からの真の脱皮へつながるものと思われます。
PMTC後は、クロールヘキシジンによるケミカルプラークコントロールと歯面へのフッ化物塗布が、カ リエス・歯周病予防にきわめて有効とされています。歯周治療を成功に導く鍵は、なんといっても継続性です。プラークコントロールや歯周外科によって一時的によい歯周環境が獲得できたとしてもその状態が長く続く保障はどこにもありません。私たちが患者さんにお話しすることの中には、歯周病の解説のほかにその方の現在の進行度を書き込むことや、今後の治療ステップなどを 順を追ってお話しています。各ステップを追ってその日行った処置やその方特有の問題点などをお話しています。こうすることで歯周治療の流れを患者さんに体験的に学んでいただき、自らが積極的に取り組む必要性を理解していただけると考えています。今行っているステップを明確にすることで、治療も系統化されますし、患者さんの安心感にもつながります。
PMTCは各ステップごとに頻繁に行いますが、それぞれの場面でさまざまな威力を発揮します。通常は全てのステップを一回の通院期間で完了することはなく、ステップ4~5で一度観察期間を設けます。その後継続治療を希望した患者さんは、ハガキによりリコールシステムに踏み込みます。この方法は継続した管理の重要性を口頭で説くよりも、はるかに効果があります。
プラークは大きく好気性菌、通性嫌気性菌を主成分とする歯肉縁上プラークと、嫌気性菌主体の歯肉縁下のプラークに大別されます、縁上プラークには、齲蝕原因菌とその産生物が多く含まれ、縁下プラークにはグラム陰性桿菌などの歯周病の原因菌が多く含まれます。したがって、「全ての歯面の歯肉縁上 および縁 下1~3mmのプラークを器械的に除去する」PMTCは、カリエス管理においてはその目的が十分達成されますが、歯周病管理においては、PMTCを行う前提としてスケーリング、ルートプレーニング、キュレッタージなどにより、縁下のプラーク(細菌叢)および歯石が 完全に除去されていなければなりません。
さらに、最近の知見によれば、カリエスの発現には「M.streptococciと砂糖によって作られる非水溶性バリアー」である不溶性グルカンが大きく関与しており、このグルカンバリアーをもつアクティブなプラークはブラッシングでは除去が難しいだけでなく、1~2回のPMTCでも容易に除去されないという性質をもっているため、その形成が疑われる場合には、より丹念な PMTCを心がける必要があります。